11番(小林 健伸君)
 皆様,おはようございます。
 自由民主党岡山県議団の小林健伸でございます。
 一般質問も3日目でございますので,内容に重複のあることをお許しください。既に多くの方々から,今般の財政危機宣言に関する質問がなされておりますが,私も最初の項目は,その辺のところからお伺いしようと思います。
 まずその前に,考え方の前提というものを申し述べたいと思います。
 さきの岡山県財政危機宣言の発表以来,県を財政再建団体に転落させてはならないという大前提からの多くの議論がなされてるわけですが,私は6月議会の折の一般質問冒頭でも述べましたように,地方交付税削減を何の批判もせず前提として受け入れ,住民要求を抑え,かつ負担を引き上げようとするような動きは,国の財源責任の地方への転嫁を容認するような行為でしかないという考えでございます。緊縮財政に向かう流れを当たり前,仕方がないと思ってはならない,そのように思っております。国が一方的につくった財政指標をもとにして,これ以上の数値になったら再生団体に転落ですよと,地方を牽制すること自体,そもそもおかしいのではないかと,このように思っているわけでございます。
 それでは,通告に従い順次質問させていただきます。
 振り返ると,国が地方財政に対して大きくスタンスを変えたのは,地方分権21世紀ビジョン懇談会報告書,いわゆる竹中ビジョンにおいて,新型交付税,破綻法制などを打ち出したあたりからだと考えますが,これと同時に,絶妙のタイミングで北海道夕張市が財政再建団体申請の方針を固めたことが報道され,多くの人の目は夕張市の問題に集中してしまいました。そして,夕張市に対する総務省の見せしめとしか表現できないような冷酷な仕打ちが,全国の自治体を震え上がらせ,夕張市のようなことになると大変だという観念に追い込んでしまったのではないでしょうか。知事はどのようにお考えでしょうか,お伺いします。
 また,2年前,新型交付税が打ち出されたとき,すなわち総務省が従来の地方財政制度擁護のスタンスを大きく変化させたとき,それをどのように受けとめられ,御自身はどのように動かれたのでしょうか。その動きは十分であったとお考えでしょうか,お伺いします。
 そして,今,再生団体転落を回避するという考え方で,財政構造改革に取り組む姿勢を示しておられる御自身の立場との間に乖離はないとお考えでしょうか。本来,道州制導入という究極の地方自治の実現に向けて,その先頭に立たれてると言われる知事は,他府県の知事とともに,国の一方的な地方交付税の削減という責任転嫁に対して,主張されるべきではないでしょうか。私は県の職員も,知事のそのようなアクションに期待していると思います。お考えをお聞かせください。
 私は6月以来,県財政の問題を自分なりに考えてまいりました。執行部にいろいろなデータの提示をお願いしてまいりました。しかし,なかなか見きわめが困難であり,自分自身が県議会の議員として役割が果たせていないのではないかという自責の念にも駆られてまいりました。そして,この間,財政の見きわめについて私が悩んだ疑問点を整理し,お伺いします。
 まず,国の定めた方針において,再生団体の基準は明確ですが,早期是正を促す明確なプログラム,あるいはロードマップが存在していないのではないかという点,クリアすべき財政の指標はあっても,どのようなプロセスを踏むべきか示されていないと,戦略が立てられないのではないかという点です。さらに,従来はストックベースからの検証が十分ではなかったのではないかという点です。フロ−ベースではわからない,ストックベースでの問題のある部分が浮かび上がらないというネックがあると思います。そして,岡山県の場合,このストックベースの問題が大きいのではないかと考えます。こうしたデータの整理がされてこなかったことが,唐突とも言える今回の財政危機宣言の要因になっているようにも思えます。以上の点で,知事は地方財政健全化法で示された新たな指標をどのように評価されているのか,お伺いします。
 また,これは仮定の話ではありますが,財政再生団体になった場合,ありとあらゆる県単独の施策が全廃になるという可能性はどの程度あるのでしょうか。執行部提示の資料には,医療,福祉,教育,安全・安心等,あらゆる分野の県単独事業全廃,県立学校や県有施設の維持管理が不可能になるなどという文字が躍っていますが,これらは法律などに明記されている事項なのでしょうか。その根拠法令と解釈をお示しください。夕張市の取り組み,つまり総務省が提示した事項をそのままうのみにして,あるいは拡大解釈して表現しているようなことはないのでしょうか。この疑問は,私のもとに多くの県民から寄せられているものです。そうした疑問に明確にお答えください。
 関連して,岡山県下の基礎自治体である市町村の状況についてお伺いします。
 今般の財政改革で,県下市町村のこうむる影響も多大なものになると考えます。知事は既に市町村の市長に対して説明されたと聞いていますが,この点について確認したいと思います。
 まず,来年度以降の県財政の緊縮措置が実施された場合,県下市町村の中には厳しい財政運営を迫られるところも出てくるのではないかと心配しますが,数年の後,財政健全化団体になる,あるいは財政再生団体になる可能性のある市町村はないのでしょうか。それぞれが県の財政構造改革プラン(素案)を受けて,みずからの長期見通しを出して検討するようなことはしているのでしょうか。把握されている実態をお示しください。
 県が財政健全化に向かうさなか,県下の市町村は財政再生団体の道を選択するなどということになれば,これはブラックユーモアでは済まされない時代です。やってみなければわからないとか,各自治体の税収や経費が読めないというお答えでは困るのですが,いかがでしょうか。
 次に,岡山市の政令指定都市移行に関連してお伺いします。
 政令市移行に伴う県の財政面の影響額について,歳入約170億円の減,歳出約150億円の減ということです。差し引きでは約20億円のマイナスとなる計算です。この部分はおおむね人件費ということになろうかと思いますが,これはこのままでよいのでしょうか。総務部長にお伺いします。
 また,県から市への身分移管については特にないということも聞いておりますが,明らかに余剰となる人員はどのように吸収されるお考えでしょうか,総務部長にお伺いします。
 そもそも平成の大合併の目指すところは,行政サービスのコストダウン,スリム化等を図り,市町村の行財政基盤を強化することにあったはずです。今般の政令指定都市移行もそうした延長線上に推進がなされてきたのではなかったでしょうか,企画振興部長にお伺いします。
 また,国県道に関する県債元利償還金の取り扱いについてお尋ねします。
 県と市の取り決めでは,県が平成14年度許可債以降に発行した市域分の道路事業に係る未償還県債の元利償還金について,市の負担とする旨,協定されていますが,どうして平成14年度を区切りとされたのでしょうか。本来,残債については,その全額を市にお渡しすべきではないでしょうか。この区切りを決定されたいきさつを御説明ください。
 また,当該部分の県債の全額を移管した場合と,今般の区切りで移管した場合との差額はどの程度の金額になるのでしょうか。視点を変えると,岡山市民が負担すべき残債を,ほかの地域の県民が負担するという非効率な資源配分,すなわちモラルハザードを引き起こす事態になるわけですが,そうしたことに問題はないとお考えでしょうか。
 以上,あわせて総務部長にお伺いします。
 私は岡山市民ではありますが,その前に県議会の一員でもあります。県民全体が納得するような措置がとられることを期待します。
 この道路の取り扱いについて,あわせてお尋ねします。
 現在,県が施工中の道路事業で,岡山市に引き継ぎ協議されてるものは合計30路線,施工延長で45キロメートル程度とお聞きしています。これらの多くは岡山市だけで完結するものではなく,周辺部の市町との関連において事業が実施されなければ,機能が発揮されないと思われます。今後,市と県とで協働して事業に当たることもふえるのではないかと思いますが,どのような方針で臨まれるのでしょうか。これは今後の県の道路政策のグランドデザインと言うべきものでもあります。将来にわたる事業推進のポリシーを,具体的かつ明瞭に御説明ください。土木部長にお伺いします。
 次の質問に参ります。地球温暖化をもたらす二酸化炭素排出を削減するための施策が多く考えられ,岡山県においても,これに関する条例制定に向けた動きがあるわけですが,もう少し積極的な考え方はできないものかという観点から質問いたします。
 本年6月に,東京都は都内の大規模事業所に対して,二酸化炭素排出量削減を義務づける東京都環境確保条例の改定を可決成立させました。これは,全国初の排出量削減の義務化であります。詳細についての言及はいたしませんが,条例には,いわゆるEU型のキャップ・アンド・トレードの概念が盛り込まれており,国においても,今後の検討課題としてきた排出権取引制度を盛り込むという,極めて先進性の高い条例となっています。この制度は,2010年の導入を目標としているため,具体的な制度設計において,国よりも東京都が先行する可能性があるわけです。また,これに呼応するかのように,東京証券取引所は,来年度以降の早い時期に排出権を取引所に上場するという見通しを明らかにしています。岡山県の場合,人口1人当たり排出量が全国平均の倍以上という厳しい数値であり,その多くが特定の事業所からの排出という固定された現状であるわけですが,岡山県においても,東京都のような取り組みができないものか,お考えをお聞かせください。
 国の動きを見ておりますと,EU型の義務を発生させる制度より少し柔軟な,省エネ設備への補助金をインセンティブとした事業者の自主参加型の削減を推進しています。そうしたことから,私は,国の行っている取引制度を参考にして,排出権の売り手の役割を公共が担うということができないものかと常々考えてまいりました。実際問題,いざ県内で排出権の取引を行おうとしても,排出権を売却するという事業者などが存在しないと取引が成立しないわけですが,公共事業として,二酸化炭素吸収のための施策を実施し,ここで獲得できる吸収量を事業者に買っていただくという図式が適当ではないかと思います。この公共工事ですが,簡単で効果的なものは,森林の整備及び海洋における光合成植物の増殖であります。県独自の税制である森づくり県民税が,台風による倒木被害からの復旧に大きな財源としての役割を果たしてきたことは説明するまでもないわけですが,今後もこの税を効率よく活用し,新たな森林の整備に振り向けるとともに,そこで獲得できる二酸化炭素の吸収を権利として確立し,事業者に売却することで投資回収を図るという循環が考えられるのではないでしょうか。
 また,近年,積極的に実施している沿岸部におけるアマモ場の増殖,干潟の造成も,こうした観点から,さらに推進できないものでしょうか。この場合,水源かん養税と同様に,海浜かん養税といった概念の税を新たにつくり,これを財源として,公共事業としての沿岸整備を可能とすれば,造林事業と同様の投資効果が発揮できるのではないかと考えます。
 現在,EU域内で取引されている二酸化炭素の排出権価格は,最近の平均ですが,1トン当たり3,000円程度で推移しております。例えば,平成6年の倉敷市大畠のアマモ場における学術調査によりますと,アマモ場の単位面積当たり二酸化炭素吸収量は,熱帯雨林のそれに匹敵するという観測結果が出ています。したがいまして,これらから推計しまして,味野湾の藻場面積から換算して,この地区だけで概算年間取引価格2億円以上の排出権を持つことになります。公共事業によってアマモ場をふやすことで,将来にわたる収益を生む源泉になるのではないかと考えます。もちろん,アマモがふえることで瀬戸内海の環境が向上し,漁業などにもよい影響を与えることは言うまでもありません。
 以上,夢物語のようなお話をさせていただきましたが,東京都の条例は現実に本年6月に可決成立しているのであり,ほかの府県もいずれ近々対応を迫られる問題だと考えます。知事は財政改革の中でも,環境保全を重点施策分野として上げられております。そうした点からも,二酸化炭素の吸収源対策として,造林やアマモ場の造成など,公共工事を積極的に活用,推進して,吸収量の認証制度を確立し,二酸化炭素の取引につなげていただければと思いますが,いかがでしょうか。
 最後の質問でございます。食の安全・安心に関する問題についてお伺いします。
 先般,またしても食品の偽装事件が発覚しました。以前に発生したギョーザ中毒事件でその名が知られるようになった農薬メタミドホス,あるいは天然に精製される物質としては最高の発がん性を持つアフラトキシンB1が含まれた事故米が,本来の用途ではなく,食用として転売されていた問題です。今後,事件解明が進展する中で,国による食品管理の問題などが明らかになってくるものと思われますが,この事故米を媒体として,メタミドホスにせよ,アフラトキシンB1にせよ,日本国内では存在しないはずの毒性の強い物質が,知らない間にだれでも口にする可能性のある食べ物の中に混入するということになります。昨年来,偽装という言葉に集約される不正事件が次々と発生しているわけですが,今回の事件は,人体に直接深刻なダメージを与えるという意味では,過去最悪の事態とも言えるのではないでしょうか。
 このような事態になったときに,通常,国は時間をかけて基準を見直し,規制指導要領を発表します。そして,地方行政の現場では,国の指示を待ち,独自の動きをしない,あるいは動けないというのが実情でしょう。しかし,本来,地域住民の安全と安心を守る立場にある県の行政は,今回のような事件に対応して,早期に問題をクローズアップさせ,注意を喚起すべきではないでしょうか。情報の公開をためらうことなく,むしろ空振りを恐れず,周知徹底すべきではないでしょうか。私はいわゆる風評被害というものは,情報をあいまいに処理するために発生するものだと考えております。
 それでは,他の自治体はどのような対応をしているのか。東京都では,食品にかかわる汚染の調査を長年にわたり行い,毒性物質含有食品の発見にも成果を上げています。その情報を受けた国が,汚染の可能性の高い食品についての輸入時検査を行う命令を出しています。こうした自治体の努力によって,食物汚染が水際で排除され,あるいは輸入国の変更を促しているのです。東京都のような大規模な検査組織を,岡山県単独で維持するのは困難でしょうが,近隣の府県と協働して,あるいは役割分担をして,食の安全性を向上させていく努力は可能ではないでしょうか。保健福祉部長に今般の事件に関する御所見,対応方針を伺います。
 あわせて,情報の周知徹底についてのお考えをお聞かせください。
 また,今後も特に配慮する分野であるという方針を踏まえて,食の安全・安心の確保について,どのように考えておられるのか,お伺いいたします。
 以上で私の質問を終えます。御清聴ありがとうございました。


知事(石井 正弘君)
 自由民主党の小林議員の質問にお答えいたします。
 まず,財政問題についてであります。
 財政再建団体についてでありますが,夕張市が財政再建団体になったのは,地方財政健全化法の前身の旧制度に基づきまして,みずから申請したためと,このように承知いたしております。夕張市が財政再建計画を策定するまでの総務省とのやりとりにつきましては承知しておりませんけれども,夕張市の一連の状況につきましては,私も報道等によって承知しておりますけれども,これはさまざまな受けとめ方があるのではないかと思っております。
 いずれにいたしましても,新たに制定されました地方財政健全化法は,財政の健全化に関する比率の公表の制度によりまして,住民や議会のチェックを受け,みずから財政規律を確立するものでありまして,本県もこの新しい法律の趣旨を踏まえまして,健全な財政運営に努めていかなければならないと考えております。
 新型交付税についてでありますが,交付税の算定基準の簡素化を図ること等を目的といたしまして,19年度から交付税の算定項目に,人口と面積を基本といたします包括算定経費が基準財政需要額の1割程度導入されたところであります。私といたしましては,導入されるまでの間,県議会や市町村とともに,岡山県自治体代表者会議において,新型交付税の導入に当たっては,必要な行財政運営を行うための財源を保障するという,地方交付税本来の機能を損なうことがないよう,その算定方法,規模等につきまして,地方の意見を聞きながら慎重に検討することなどを盛り込んだ緊急アピールを採択いたしますとともに,地元選出国会議員に対しましても,地方交付税の総額確保を求めてきたところであります。全国の他の自治体関係者からも同様の声が数多く寄せられたところであります。その結果,新型交付税自体は各団体の財政運営に支障が生じないように制度設計がなされまして,本県の交付税額について見ましても,これ自体による大きな影響はなかったものと,このように認識いたしております。
 国への主張でありますが,議員御指摘のとおり,交付税ショックとその後の抑制傾向によって,国によって一方的に失われました財源につきましては,国において,これは当然に復元されるべきものであると,このように考えまして,これまでもその旨を強く訴えをしてきてまいりましたけれども,改革プラン(素案)に今回盛り込んでおりますとおり,今後とも全国知事会等と連携しつつ,あらゆる機会をとらえまして,安定的な財政運営に必要な地方交付税等の総額の確保,このことを国のほうに対しまして,なお一層,強力に強く主張してまいる所存でございます。7月の全国知事会ございましたけれども,その場におきましても種々議論がありまして,私はこの地方交付税の必要額確保につきまして強く主張し,アピールに残すようということで意見を述べまして,そのアピールが採択されたという経緯もございます。しかし,このまま交付税の抑制傾向ということが続いた場合におきましては,財政再生団体への転落の危険性すらあるということから,このたび財政危機宣言を発しまして,歳入と歳出のバランスがとれた持続可能な財政構造の確立に向けた改革に早急に取り組んでいくということを,私自身,決意したところであります。
 財政再生団体に関し,まず指標についてでありますが,新たに制定されました地方財政健全化法に基づく指標には,例えば,フローベースとして,赤字の程度を判断するための実質赤字比率や,ストックベースといたしまして,県債の現在高,県の債務負担行為に基づく支出予定額,さらには第三セクター等の負債にかかわる債務保証等まで含めて,これらの重さを判断するための将来負担比率といった指標が新たに設けられておりまして,さまざまな角度からストックベースも含めた財政の健全化を判断する上で,妥当なものであると認識しております。
 施策全廃の根拠でありますが,万が一,財政再生団体に転落すれば,財政の再生に向けた財政再生計画の策定が義務づけられておりまして,その中では,事務事業の見直しや組織の合理化等の歳出削減計画,地方税の負担や,使用料及び手数料等の歳入増を図る計画等を定めることとされております。こうした財政再生計画の具体的な内容につきましては,策定が義務づけられたその時点におきまして,その団体が置かれている状況によって異なってくるため,確定的なことは申し上げられないところでありますが,一般的には,県単独事業の全廃といった県民サービスの大幅な低下や,税負担の増といった県民負担の増加が想定されるところでありまして,これまでの資料につきましても,そうした可能性ということを表現させていただいているものであります。
 市町村への影響等でありますが,改革プラン(素案)におきましては,補助金等の削減によります市町村への影響額を約22億円と見込んでおりまして,事業ごとで見ると,大きな影響があるものもございますが,市町村の歳入総額に対する割合で見ますと,19年度決算ベースで約0.3%という割合でありまして,直ちに財政健全化団体に陥るような市町村,これによってそのようなことになるような市町村はないものと考えております。
 また,各市町村におきましては,今回の素案を受けまして,現在,個々の事業ごとにその影響額等について分析しているところでありますが,的確な財政見通しを立てられますように,引き続ききめ細やかな情報提供に努めてまいりたいと存じます。いずれにいたしましても,市町村の御意見を十分にお伺いいたしまして,全体的な検討を行った上で,11月中には最終的な方針を決めてまいる所存であります。
 次に,二酸化炭素の削減についてであります。
 まず,排出権取引制度等についてでありますが,県では,温室効果ガスの排出を抑制するために,本年度温室効果ガス算定・報告・公表制度の創設に向けまして準備を進めております。この制度は,排出削減を義務づけるのではなく,事業者の削減目標達成に向けての自主的な取り組みを促進しようとするものでありまして,また,排出権取引制度につきましては,国レベルで基準や実施方法を定めて推進することが効果的であると考えております。国では,温室効果ガスの削減を目的に,現在,排出量取引制度の施行開始に向けました検討が進められているところでありまして,このような国の動向や議員御指摘の東京都の実施状況等を踏まえながら,研究してまいりたいと存じます。
 公共事業の活用等についてでありますが,現在,国等で検討されております排出権取引制度は,二酸化炭素の排出量を取引するものでありまして,お話のような吸収量を含めた取引制度が将来確立されれば,新たな目的税の創設を含めまして,公共事業といたしましての森林整備や,アマモ場等の造成が進み,地球温暖化防止の面からも,大きな効果が期待できると考えております。こうした取り組みの第一歩として,県では今年度,企業との協働による森づくりを一層推進するため,森林整備による二酸化炭素吸収量の認証制度について,学識経験者等による専門委員会を設置し,吸収量の算定基準等を検討いたしまして,21年度から独自の制度として導入することとしておりまして,今後,アマモ場あるいは農地等へも対象を広げてまいりたいと考えております。
 最後に,食品偽装事件に関しまして,食の安全・安心の確保についてでありますが,県民の健康と生命にかかわる重要な分野でありまして,これまでも食の安全・安心の確保及び食育の推進に関する条例を制定いたしまして,全庁体制で取り組んできたところであります。今後も県行政における最重要分野の一つであるという認識のもと,保健所再編により,監視指導体制の強化を図りますとともに,検査体制の確保や食品衛生協会など,関係団体との協働の推進を図ることによりまして,財政が厳しい中にありましても,食に関する健康危機事案にも的確に対応できる体制を整えまして,県民の食の安全・安心の確保に努めてまいりたいと存じます。
 以上でございます。


総務部長(堀井 巌君)
 お答え申し上げます。
 政令指定都市への移行についてのうち,まず県財政の影響見込み額についてでありますが,議員御指摘の金額は,昨年,岡山市と基本協定を締結するに当たって公表した影響見込みによるものであります。これは平成18年度ベースで算出したものであり,時点がやや古いことや,当時,人件費に係る影響額を含めていなかったことから,今後,来年度予算を編成する過程において精査してまいる予定でございます。
 次に,県の余剰人員についてでありますが,岡山市の政令市移行に伴い,国県道の管理や児童相談所の業務などを移譲することとなり,その業務量の減少に応じて,県全体の定数について見直すこととしておりますが,余剰人員が生じないよう,適切に定数削減を行ってまいりたいと存じます。
 最後に,国県道に係る県債元利償還金についてでございますが,償還金の額を正確に把握するに当たり,岡山市に移管される道路に係る財源充当を確認する必要があり,先行の他県の例も参考にしながら,岡山市との協議を経た上で,個別の路線ごとの事業費を確定することができる14年度以降の起債に係る元利償還金を岡山市の負担とし,その金額は約190億円であります。御指摘のように,残債を全額岡山市の負担とすることも考えられるわけでございますけれども,13年度以前の事業費は正確に確定することができないため,そのようにする場合との比較もできず,御理解を賜りたいと存じます。
 なお,他県の場合には,対象を臨時地方道路整備事業債に限定しているところもございますけれども,本県の場合は,事業費が確定できるすべての起債に係る償還金を,すべて岡山市が負担することとなっております。
 以上でございます。


企画振興部長(大森 弘介君)
 お答え申し上げます。
 政令指定都市への移行に関し,推進の観点についてでございますが,お話のように,市町村合併の目指すところは,昨今の市町村を取り巻く環境の変化に対応するため,行財政基盤を強化することにあります。岡山市の場合,政令市移行に向けて合併を進めてきたところであり,移行により県から移譲される多くの事務権限と,それに伴って措置される道路特定財源,地方交付税等の財源を生かし,より大きな財政基盤のもとで,充実した市民サービスの提供を目指しているところであります。県といたしましても,政令市移行は地方分権の進展や道州制の議論が行われる中,極めて意義あることと考えており,移行を契機として,大都市にふさわしい都市機能の充実等による県全体への波及効果なども踏まえまして,総合的な観点から政令市への移行を推進してきたところでございます。
 以上でございます。


保健福祉部長(神ノ田 昌博君)
 お答えいたします。
 食品偽装事件の対応方針等についてでございますが,農薬等で汚染された事故米を,故意に食用に転用した今回の事件は,県民の食の安全・安心の確保に携わる者として許しがたいものと考えております。今回の事件に対しまして,県では,県民の健康被害を防止することを最優先にするという方針に基づきまして,まずは迅速に汚染の疑いのある食品の流通実態を把握いたしまして,当該食品の販売等をとめるとともに,検査による安全性の確認を行った上で,これらの結果を国に先立って県民に公表したところでございます。なお,今回の公表に当たりましては,いたずらに県民の不安をかき立てることのないよう,安全性の情報も含めて,正確な情報提供に努めたところでございます。
 また,御指摘の近隣府県等との検査協力等についてでありますが,健康危機発生時の検査対応につきましては,中国5県で相互応援協定を締結しているところでありますが,食物汚染を水際で排除するための検査の連携につきましては,今後の検討課題とさせていただきたいと考えております。今後とも事故米の情報収集に努めまして,迅速かつ適切に対応してまいりたいと存じます。
 以上でございます。


土木部長(大塚 俊介君)
 お答え申し上げます。
 道路事業の推進方策についてでございますが,現在,県が管理している国県道は,県内各都市間を結び,広域的な交通網を形成しておりまして,これらの整備に当たっては,広域的,全県的な視点が重要でございます。政令市移行後は,岡山市内の幹線道路の計画策定や事業実施を市が行うことになりますが,県としては,全県的な広域道路網整備の観点から,市と十分な調整と連携を図りながら,効果的,効率的な幹線道路の整備推進に努めてまいりたいというふうに考えております。
 以上でございます。


11番(小林 健伸君)
 御答弁ありがとうございました。
 岡山市の政令指定都市移行に関連しての総務部長の御答弁について,もうちょっと確認の意味で再質問させていただきます。
 繰り返し申し上げますが,県から市へ行く,その県の側のプラ・マイ計算ですが,歳入で170億円の減,それに対しまして歳出で150億円の減ということで,差し引き20億円は県に負担が残るということでございます。そのことにつきましてのお伺いに対しての御答弁が,精査してないということだったんですが,20億円が大きく変わることも余りないんじゃないかと思います。精査するというのはおっしゃってますが,実際には規定どおりいけば,あと半年で岡山市が政令指定都市として出発するわけで,その間にそこら辺のことをやって,やっぱり県の財政がそういうことでマイナスのまま推移して,それがうやむやにならないようにしなきゃいけないと思いますし,精査するという時間がもう残されてないんじゃないかと思うんですね。そこら辺のところで,既にもうカウントダウンのプログラムがあってしかるべきだと思います。その後,20億円が大きく違ってくるというふうにも考えられませんので,そこんとこ明確にしていただきたいと思います。
 それから加えて,これ大方,人件費の問題だと思いますが,対処していくというお話でしたんですが,もうちょっと具体的に,この20億円をかぶってる部分を人件費なら人件費として,具体的にどういうふうに抑制して,それを解消していくのかと,そういうこともお答えいただきたいと思います。余り重箱の隅をつつくような話をするつもりはないんですが,この際,県の財政の状況からすると,20億円,大きいと思いますので,これは毎年のことですから,はっきり申し上げて。一回限りだったら,それはあなたの言うようになりますよ。しかし,170億円出ていって,150億円しか減がないということになりますと,そこんところははっきりさせていただきたいと。精査はわかりますけども,そこら辺の御方針,考え方の根本のところをお示しいただきたいと,そのように思っておりますので,よろしくお願いします。
 以上でございます。


総務部長(堀井 巌君)
 再質問にお答え申し上げます。
 県財政のこの影響見込み額についてでございますけども,平成18年当時に平成18年度ベースで計算いたしましたときに,議員御指摘のとおり,政令市移行に伴いまして,歳入は170億円減少するだろう。それに対して,歳出の減少は約150億円だろうというふうに見込んでおりました。この歳出の150億円の減ですけども,ここに人件費が含まれておりませんので,今後,政令市移行に伴って,県のほうで定数を削減することが可能になってまいりますので,これが150億円に上乗せされるというふうに考えております。今,先ほど私は精査と申し上げましたのは,まずこの170億円と150億円,大きく変わることはないとは思いますけれども,18年度の金額ベースで計算しておりますので,もう一度,一番最新の数字でもって計算し直して,お示ししたいと考えているところでございます。
 また,人件費の部分につきましては,これから何名,どの程度,定数削減が最終的に可能かというようなことも見きわめた上で,その数字も,この歳出減というところにあわせて,今後お示ししたいと,このように考えているところでございます。
 この20億円マイナスという,現時点でのこの数字の解消でございますが,今後,主にはやはり定数の削減ということになろうかというふうに思います。この点につきましては,先ほど余剰人員がないように努めてまいると申し上げましたとおり,今後,組織のあり方を見直す中で,きちんと厳しく,一つ一つの業務のあり方について検証いたしまして,定数のカウントをきちんと行ってまいりたいというふうに考えております。現時点では,何名でございますということを申し上げられないのは恐縮でございますが,御理解賜りたいと存じます。
 以上でございます。